新築実例

みかん山の景色と、暮らしを調和させた”段々壁“の平屋

農家の仕事を支え、 楽しめるような仕掛けも
  • 外からの目隠しも兼ねた、段々畑をモチーフにした外観は、全面に小国杉を使用。杉の外壁は洗浄や塗装などの手入れは必要だが、年々味わいを増していく。20mmの厚めの材を遣い、隠しビスで留めるなど、見た目の美しさと強さを兼ね備えている

  • 自然素材の空間に良く合う、一枚板のダイニングテーブル。選ぶ際には家具店に今村さんも同行した

  • LDKを広く設けた分、寝室6畳、子ども部屋4.5畳と個室は必要最低限の広さにとどめた

  • 広さと眺望にこだわったLDK。天井は杉板に直線の堀溝を細かく入れたもの。キッチンのカップボードの裏側に、水廻りや個室などプライベート空間が隠されている

  • 農業に従事する夫妻が外で泥を落とせるよう、お風呂のすぐ外にもシャワーを設けた。ただ、外遊びや外でのプール上がりの子ども達の方が活用しそうな予感

  • LDKの大窓の外にはウッドデッキ、そして杉壁越しに絶景。BBQを楽しみたい空間

自然素材とデザインの力で、
”環境になじむ家“に。

眼前に有明海を望む高台のみかん畑。ここで代々みかん農家を営むSさんが、一棟の家を建てた。周りを囲む段々畑の石積みをモチーフにした外壁は、アート作品のようではっと目を引く。「美しい畑の景色を損なわないよう、練りに練ったデザインです」と、S邸を手がけた[稲葉製材住宅]の今村さんは語る。

この場所に家を建てると決めたとき、もともと旧知の仲だというSさんは今村さんに「どこにもない家をつくりたい」と伝えた。夫婦と子どもが暮らす平屋であること以外は、ほぼお任せ。そこで今村さんは、土地の景色と家族が営む暮らしの景色とをじっくりと見て、感じ取った。一面が海側に開けて有明海や雲仙普賢岳まで見える、眺望豊かな傾斜地の土地。ここで子育てをしながら、自然相手の仕事に従事するS夫妻。そんな家族のためにつくったプランは、自然環境と溶け合い、家族と共に育ち、そして家族の仕事や暮らしをしっかりと支える家。自然素材をふんだんに使いながら、環境と暮らしとを緩やかに調和させる、そんな家づくりに臨んだ。

外壁に選んだのは、熊本の気候に馴染む地元産の小国杉。経年変化で年々、趣を増していく素材だ。LDKには眺望を惜しみなく取り入れる大窓。床の幅広オーク材、シナ材のシンプルな扉、そして杉板に大工仕事で細い溝を掘った天井の直線のラインが、自然素材の空間をモダンに引き立てる。キッチンの真裏に水廻りやウォークインクローゼットを配して、コンパクトな家事動線も。みかん畑で土だらけになって帰る夫妻のために、玄関はモルタル、そしてお風呂のすぐ外にシャワーも設置した。もちろん、高気密高断熱や太陽光発電などの機能面もぬかりない。暮らしと環境の調和を見事にデザインしたこの家で、家族ののびやかな日々は、今始まったばかりだ。

スタッフからのコメント

(有)稲葉製材住宅 専務取締役 今村 俊史さん

「当社は、製材会社からスタートしたビルダーです。そのコネクションを生かし、熊本県産材を中心とした自然素材の家づくりに取り組んでいます。自然環境に寄り添い、そしてご家族の未来を考えたオーダーの家をご提案致します」。

物件概要

ハウスメーカー (有)稲葉製材住宅
予算
階数 平屋

この物件の事業所

家は家族を笑顔にし楽しい時間を過ごす空間です。身を守り、健康で快適に過ごせ、リラックスできる場所。ただ家を作るだけではなく、家族が楽しく暮らせるような家を目指します。素材にこだわり、人と自然に優しい家づくりを提案します。

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