良く晴れた11月5日。
熊本の中でも知られた林業地、阿蘇小国郷。
1年の中で最大の、木材のマーケットが開催されました。
魚市場や、青果市場などの食材がたくさん並ぶマーケットは、何かで映像を見たことがあるかもしれません。
木材もこんな風に、ずらりと並べられて、1本1本の買い手を決めていくのです。
丸太は食材よりも大きいので、その様子は圧巻!
1年で最大のマーケット、小国郷優良材市には
樹齢数十年の一般的なサイズの木材だけでなく、
年輪が見える断面が人の身長よりも大きい、樹齢100年・200年クラスの大樹も集まります。
競り子と呼ばれる、森林組合の職員が木の上に立ち、
いい木だよ!色もきれいでまっすぐだよ!さあいくら!と声をかけ、
買い手である木材工場の方々や職人さんたちが、自分の番号書かれた紙札に金額を書き、手渡します。
それらを全て集めて、その中から最高値の方が落札となる、「入札」というクローズド方式。
ネットオークションに入札して結果を待つみたいな気持ちですね。
みなさんが木の家を建てられる時にやってくる木材も、
こうしてどこかの森から生まれて、
どこかのマーケットで1本1本、目利きの職人たちが買い付けて、
板や柱の形となって、運ばれていくのです。
家を作り上げる板も柱も、感情のない無機質なモノではなく、
一つ一つが、大切に選ばれたものたちです。
金額の数字を見るだけでなく、いいなあと思えるものを、あなたの家に迎えてもらえれば。
そうすればマーケットに集う職人たちも頑張れます。
森を育てて切りだす私たちも、頑張れます。
木をたくさん使って、新しい苗を植えることができます。
やがてはその苗が、熊本の水や空気を生み出します。
すべてはあなたと、次世代へ還っていく
家づくりは、私たちが暮らす環境を守ることのスタートなのです。