人によって豊かや贅沢の価値は異なる。住宅雑誌のコラムなので「豆をガリガリ。珈琲淹れてる時が至福」「行きつけのお花屋さんで一輪、おすすめのお花を買って帰ってお気に入りの花瓶に生けるの」「爪赤の匂いを嗅ぎながら足の爪を切ってる時の自分が好き」etc。
出版社に18年勤務しながら一度も編集部に配属してもらえなかった私は雑誌に愛憎にも似た偏愛がすごい。雑誌がいいのはその当時の空気をパッケージ。後々見るとダサ くて恥ずかしい時代感。反面、時にはずっと色あせない良い写真、デザイ ン、コピー。有名カメラマンやイラストレーターさんの若いころの作品が使われることも多いのです。
古本屋、メルカリで古雑誌を安く買い続ける日々。数百円で手に入る豊かな時間。読まなくてもお洒落な雑誌書棚に入れとこw あ、奥様方お願いだからゴミ収集とは言わないでください。
執筆者・荒木 久尚 Hisanao Araki
本誌編集長(言ってみたかっただけ。何もして ない…)。広告代理店代表、縫製工場、青果卸の会社の副社長してます。キャンプとかバイクとか男らしいの苦手。出不精、文系おじさん。
*『くまもとの家と暮らし』01(2020年1月25日発行)の記事より再掲載しました。