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モノの数だけドラマがある

前回のお話で、熊本のはしっこ、小国町に
木工職人さんが少なくとも10名はいると書いたのですが、
小さな町ながら、それだけの人数の作り手さんがいるというのは楽しいもので。

現在開催中の、おぐに木工展@坂本善三美術館 にて、その作品の一例を見ることができます。

そして、そこにはモノが並んでいるだけでなく、
作品の向こうにはちょっとした人間ドラマなんかも見え隠れしているのです。

例えば。

小国のものづくりを支えてきた、この道30年越えのベテラン職人。

コラボしている若手たちの感性で自分の作品が展示されていくのを、うれしそうに見守るその背中。

Uターンして、熊本で自分の工房を持ちたいと一念発起で移住してきた若い夫婦。

大好きな美術館で、初めて展示する作品への想いはどんなものか。

地元出身の20代の職人は、師匠に教わりながらの4年目。

「今回は俺の作品じゃなくて、君が手掛けた器を置こう。」

そうして師匠から展示の舞台をもらった弟子の、瑞々しい作品。

やわらかいスギの木でモノを作ったことはなかった。

初めて、小国の人が愛する小国杉という木を使って作ってみたら、

こんなに人のくらしに寄り添う木なのかとはっとした、という作り手。

見た目は立派なおじちゃん。

その人が作る作品は、どこかかわいさと、小さなものたちへの思いやりにあふれていて。

誰を想って作っているのか。

作品の向こうには、作り手の数だけ、想いや、選んできた人生があります。

会場は坂本善三美術館という、アートにふれられる場というのもあり、
生活の道具や雑貨としてだけでなく、向こう側を想像してみるというのも、
心動かされるものがあるかもしれません。

会場では、お手頃な雑貨や一点物作品の購入はもちろん、
豊かなおうち時間を深めてくれるオーダー家具のご相談も可能。

ゴールデンウィークが終わる5/9(日)までの開催です。

杖立温泉のこいのぼり祭りも、2年ぶりの春泳ぎ中。
良き季節、小国までちょっと旅しにお越しください。

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第4回おぐに木工展
2021.3.20-5.9
9:00-17:00
坂本善三美術館
https://sakamotozenzo.com/
休館日などは公式サイトをご確認ください。コロナが広がったら休館になりますのでご注意。

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入交 律歌阿蘇小国杉のくらし 企画係

森のこと、木のことが好きすぎて、熊本の端っこ小国町に移住。SNSなどで林業母子として3歳児と共に木のあるくらしを発信中。昼は小国町森林組合というゴリゴリの山の職場にいます。

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