「家にいてもヒマだから商業施設に行こう」
「この町には遊ぶところないからマチ(都会)に行こう」
特に田舎町ではごくごく当たり前に聞かれる言葉なのですが、
家の中や、日々の生活の周辺で「大人が遊びきる力」が問われているように思います。
地元生まれ地元育ちのとあるお父さんが、
【自然学校】に子どもを行かせたら、それがすごくよかったんだよ…!と
キラキラしながら語ってくれました。
キャンプして、川に行って、温泉の蒸気で食材を蒸して食べ、野山をかけめぐる。
雪が降ったら大人たちがかまくらを作って、雪合戦する。
子どもたちは目を輝かせて遊び、
大人も、あー疲れたなあって言いながらもまんざらでもなさそう。
生まれ育ったわが町のことって、なかなか見えにくくなるところですが
その良さや、そこで得られる体験をいくつになっても肯定できるなんて。
地元遊びができる大人のなんと格好いいことか。
と言いますか、日々を暮らす家の中こそ、重要な遊び場のひとつです。
「家にいてもつまらないなんて言わせない」
快適で、趣味のスペースがあって、走り回ってもよくって、
ちょっと隠れ家のような、遊び心ある仕掛けがあったり。
庭では四季を感じられる植生を。
そう力強く仰った、とあるハウスメーカーの次期社長さんの言葉が
子どもと暮らすようになった今、改めてじわじわと浸み込んできます。
ネット上で、行ったことのない場所のことも何でも知れるし、疑似体験もできる。
お金を出せば大体の楽しさや欲求が手に入る、この時代。
「何もない田舎」のようでいて
適度な疎の空気と、遊べる素材がたくさんある町であるということが、
都会からのお客さんには「ここは楽園か…」と言わしめるのかもしれない。
地元の素材で、地元のスポットで、新たな遊びや学びを見出し、
この町っておもしろいな!と大人が思っていたら。
その背を見て育つ子どもたちは
きっと地元を肯定できる大人になると思うし、
町の外に出ても、帰ってこれる場所があると思えて、安心して活躍できるのではないか。
木のあるくらしと、子育てと、コロナ禍の間で、そんなことをずっと考えています。
おぐに自然学校
https://manabiyanosato.or.jp/experience/natureschool/