小国町にある、小国ドーム。
1988年にできた、3000㎡を超える国内初の木造建築です。
熊本が誇る、葉祥栄さんという世界的に評価の高い設計士さんが設計したものです。
その当時、日本の木造建築の法規上の上限は3,000㎡。
小国ドームは3,152㎡。国内初の大きな大きな木造建築物だったのでした。
小国杉は強度があるから、大きなドームも実現できるはずだ。
そういって、国の法規に挑んだのが当時の宮崎町長さん。
国立の試験場で強度を測定し、設計基準をしっかり上回れるデータを得たことから
見事、建築の許可を得られたといいます。
そしてそれは、今の日本の大型木造建築の夜明けとも言われる、画期的なことでした。
ロックだ…
挑むのもすごいし、実際にその力を見せつけてくれるのもシビれる…
そして、そのドームに使われたのが、5,602本の小国杉の角材。
[5602]って書いたTシャツ作って一人で着たいとか思ってます…
そしてそんな場所で保育園児の運動会があってるという…シビれる…
建物そのものの美しさや存在感も、本当に格好よくって
でもそれだけじゃないのです
建築があることと、それが大切に使われ続けているということが相まって、
地域の中に脈々と流れている何かが感じられる。
地元の人は決してひけらかすことはないけども、この町のあり方とか、意識というか、
人の体を流れる血液とか、刻み込まれた遺伝子のようなもの。
大きな建物はもちろんその影響がすごいのですが、
みなさんが住む家ひとつひとつも、集合体となって地域の表情を生むのだと思うと
建築の力ってすごいことですね。
「家」という箱がいつか「地域」の一部になる日まで、大切に住みたいですね。
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デジタルで残された葉祥栄さんの記録。おもしろいので、是非読んでみてください。
葉祥栄アーカイブ https://www.shoeiyoh.com/
Revisiting Shoei Yohについて https://architecturephoto.net/133187/
“早すぎた天才”世界で再評価へ https://bunganet.tokyo/shoei/