小国町にある、とある小さな木工房。
ベテラン職人のおじちゃんと、若い20代の弟子がいます。
師匠は、30代で木工を学び始め、
小国杉の家具やおもちゃなどを作り続け、
この町に木工の文化を根付かせてきた立役者ともいえる人。
町中に、師匠の作品がみられます。
木工というと、広葉樹と呼ばれる硬い木を使うのが、業界の「ふつう」。
その中で
小国杉の町だから、小国杉だろう。
地域の木をみんなで使わんと。
森を未来につないでいかんと。
そんな気持ちで、やわらかいとされるスギの木を使い続けてきた師匠。
20代の弟子は、特に木工が好きだという訳でなく、
職人になるためにやってきたわけでもないという、師匠のご自宅の近所に住む青年。
師匠に、ちょっとやってみいと呼ばれてやってきて、4年が経ちました。
弟子は器を作るのが得意。
師匠に言われたことは、ほぼできるようになったようです。
これから自分の色を出して、小国杉の木工をアップデートしていくであろう彼。
ローカルデザインやらソーシャルクリエイティビティというような言葉で語られるような
決して派手なお話ではないのですが、
小国杉が何十年とかけて年輪を増やしていくように、
文化というのも、こういうじわじわとした継承の積み重ねで
空気のように広がっていくんだろうな
でこぼこと並んだ2人の背中を見ていると、そんな気がしました。
よしの木工(@yoshino_oguni) • Instagram