くまもとの家と暮らし Vol.7 発刊おめでとうございます。
きっと一番楽しみにしていたのは私なのではないかと。
だって、特集が、「それでも木は」なんですから。
くまもとの家と暮らしVOL.7 特集「それでも木は」 | くまもとの家と暮らし (kumamoto-ie-kurashi.jp)
この特集には、馴染みある人々がたくさん掲載されています。
そこで、彼らのちょっとしたこぼれ話を。
山鳥の森オートキャンプ場のⅠさんファミリーは、
我が家とは子ども同士が幼馴染で、プライベートでもよく遊ぶ間柄。
ここの奥さんとは長い付き合いで。
彼女は神戸出身で、関西の有名大学を卒業後、大手アパレルの大阪のショップで働いていたゴリゴリの都会人。
さあ店長にあがるぞというタイミングで小国在住の友人に唆されたが最後。
昇進を蹴って小国郷に移住したことから、人生が大曲がり。
そして出会ったのが小国杉。
小国杉が好きすぎると製材所の営業となり、林業とキャンプ場を生業とする青年と結婚し、
念願叶って小国杉の家を建て、野山に子どもたちを解き放つ。
今でいうニューノーマルを早々に本能で嗅ぎ取り、森深い町での暮らしを形にしています。
アパレル業界は、真冬の寒い時に店員は春物を着て、商品を魅力的に見せて売る。
時には嘘をつかないとモノが売れないこともある。
ビジネスとしては正しいし、お客さんは喜んでくれるけど、生き物としての自分がそれに違和感を感じ始めたと。
小国に遊びにきてくれたその日。
夜が来るなんて!と、灯りのない、本当の暗闇に感動していて。
都会には夜がきてるようでこない、深夜に外を歩いても明るいんだと教えてくれました。
そうして田舎に魅了され、仕事を辞めて地元を離れ、やってきた熊本・小国郷。
なんでまた小国杉に惚れ込んだのか。
聞けば何時間でも話してくれなぐらい熱量がありそうですが
小国杉の息吹が、季節によって変わる葉の色が、土と気候から成る奇跡的な木の質が、
生き物として健やかで、自然の通り嘘をつかない。
その姿が魅力的に映ったのかもしれません。
唆した私は心の中で、
枝を張るようにしなやかに伸びていく彼女をみて、ほくそ笑んでいました。
会いにいってみてください。