年を重ねると増えていくさまざまな知識。
それは職業やライフスタイルによって変わると思う。
映画だったり、本だったり、お店の名前だったり。
人生をうまく渡り歩くコツだったり、格安スマホのどこがいいかみたいな人もいたな。
わたしの場合は花の名前。
花が大好きな両親だったせいか、小さな頃から家にはたくさんの花が咲いていて、
王道の桜なんかを始め、小さい頃はトケイソウやハナミズキもたくさん咲いていた。
その色彩や変わった形容にときめかずにはいられず
道を歩いていても
「あの花は?」「なんて名前?」
と間髪入れず質問をしていて
母を困らせていたらしい。
わたしの問いに答えるべく、母は植物辞典を読み耽り、
いつなにを聞かれても答えれるようにしていたというのも、
今思えば愛だな、なんて思える。
大人になって、
人よりも花の名前を知ってることに気づいて
木蓮が咲いてるね〜、あれはツツジ じゃなくてサツキだよ〜
なんて答えてるうちに「花に詳しい子」というレッテルを貼られ
友人に尋ねられることも多くなり
いつなにを聞かれてもいいように
気になる花があればすぐに調べるようになった。
ああ、母もこんな感じだったのかな。
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