職人が、1枚、また1枚と生地を重ねては焼き、幾層もの年輪を刻むバウムクーヘン。
クリームやフルーツなどがついている訳ではない、
シンプルだからこそ素材の味が楽しめて、美味しいですよね…。
熊本市内は水前寺にあります、「乳菓子屋」という人気のケーキ屋さん。
乳菓子屋 | 熊本の小国ジャージー牛乳を使ったケーキ屋 (chichigashiya.jp)
こちらのオーナーさんは小国町のご出身。
故郷で伸びやかに育つ小国杉をイメージして、バウムクーヘンを作られています。
色の明るいところは、春夏とぐんぐん成長する時に大きくなった部分なので、厚いです。
年輪を数える時に注目する、色の濃い茶色い線は、冬で成長がじわじわと進んだ部分だから、密度が高まって色が濃くなっています。
1本の年輪は、1年を刻んだ証。
年輪を数えると木の年齢がわかるのは、そういう理由です。
1000年を超えるような木材を伐った時に、年輪の様子から、その時代の気候などを調べることもできます。
●百年前のあたりは年輪がやたらと詰まっている…
この時代はおそらく日照りが少なく、農作物が不作だったのでは?
その時代を遡って文献で調べると、実際に不作から飢饉が起こっていたという記録があったり。
そんなことを研究する年輪年代測定という学問もあるぐらいです。
歴史を体に刻んできた樹々…。ロマン感じます…。
ちなみに。
こちらのお菓子は、バウムクーヘンのような輪切りになる前の、大きな1本の丸太そのものを模した焼き菓子。
自分でナイフでカットしながら、
丸太から、板や柱を削りだす、製材所のお仕事が味わえます…!
マニアにはたまりません。