四季のうつろいを感じながら
丁寧に暮らす

さえぎるものがなく見上げた空は、うっすらとベールがかかったような薄い青色をしている。隣の田んぼにはぽつぽつとれんげの花が咲き始め、目の前の道路には小川が流れる。静かな春の日差し、春の香りに包まれていると、「遠くに見えるあの山は竜峰山というんです」。自然豊かなこの土地に生まれ育った奥さんが、そう教えてくれた。隣で息子くんがにっこりとほほ笑む。

「とにかくやりたいことがいっぱいあって」。家づくりのスタートを振り返り、そう笑いあうご夫婦。ロフト付きの平屋、レッドシダーの天井、ブリックレンガの採用、部屋ごとによって変えるカラークロス…。たくさんの要望を叶えてくれる住宅会社はどこだろうと考えたとき、営業を介さず、最初から設計士と話ができる［アーキハウス］のシステムに惹かれたという。八代から同社の平成店までは車で１時間とちょっと。決して近い距離ではないが、家族３人でマイペースに通い続けた。

小さなアイデアの
積み重ねはやがて
暮らしの種となる

「打ち合わせ」という名の休日ドライブは、家族３人の息抜きにもなっていたよう。「打ち合わせに行けるのは月に１度程度。毎回“宿題”をもらって帰ってくるので、のこり３週間でじっくり考えてまた打ち合わせへ行く…というのんびりしたスケジュールがうちにあっていたみたい」と奥さまは明快に語る。

２LDK、ロフト付きの平屋。扉を開けリビングに入ると、表情豊かなレッドシダーの板張り天井の美しさに圧倒される。そして、ダイニングテーブルからキッチン、家のカタチにくり抜かれたパントリーから洗面台へ抜ける回遊導線、キッチンの腰壁を利用した“見せる収納”や和室として区切らずにリビングの一角を畳敷きにしたリラックス空間など、たくさんの要望をすべて叶える間取りを実現。その一つひとつのこだわりが、ずっとリビングに居たくなる、早く家に帰りたくなる…そんな温もりを感じる家へとつながった。さらに大きな窓を開け放つと、庭との一体感がより高まり、“自然の中で暮らす”心地よさが極まっている。

子どもはひとり。ならば個室を増やすより家族みんなが集まれる場所をと、24帖のLDKを中心に置いたゆとりのある間取りを希望した。内と外を行き来しながら子どもがのびのび駆けまわっても、家全体にゆったりとしている印象を与える設計はさすがだ。「前よりおうち好きになったもんね。ね？」と、“秘密基地”のようなロフトでおもちゃ遊びに夢中の息子に話しかける。

光と陰を楽しめる設計にすれば、家の心地よさは格段に高まる。寝室とホールの手洗い場の採光をとるために、小さな坪庭をもうけたのは設計士の本結さんのアイデアだ。「共働きで平日はバタバタなので、週末に家族３人、リビングでごろごろくつろぐのが至福のひととき。ふたりとも“普通の家にしたくない”という想いは強くありましたが、無理難題をいって困らせたかもしれません…」と奥さまが遠慮がちにいえば、「勉強熱心で具体的なイメージがおありだったので、その夢を絶対叶えたいと。ご家族の理想の暮らしの舞台を実現したいと思いました。おふたりのセンスも近かったので、私は手を貸したにすぎないんですよ！」と本結さんは嬉しそうだった。

家族３人で参加した家づくりは
大切な“約束ごと”に

ところで、同社は事務所に保育士が在中しているのが特徴だ。奥さまが、家づくりをとおして子どもの成長を感じたというエピソードを話してくれた。「息子はどちらかというと大人しい性格なんですが、事務所にはキッズスペースがあって、皆さんと過ごす時間がとても楽しそうでした。いつの間にか、月に１度の打ち合わせが３人の大切な”約束ごと“になっていって…。息子も連れて行くことで、子どもながらも家づくりに参加させられて良かったと思っているんです。大人になったら覚えていないかもしれないけど、貴重な思い出になってくれたら嬉しい。この前なんて“将来はアーキハウスで家を建てる！”って言い出したんですよ。ビックリしちゃって」。そう笑いながら、３人の表情がみるみる柔らかくなっていく。

昨秋、地元で開催された大きな花火大会の日、親戚家族が集合して庭で花火を見たという。自然に囲まれた家ならではの時間の流れ、季節のうつろいがある。変わりない日常がいかに尊いものか、いま私たちは改めて実感しているはずだ。ご家族はやっと手に入れた理想の家で、穏やかで、いとおしい時間を描きはじめている。

物件概要

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