ああ、可愛い。
独身女は、たいてい「動物と家は飼っちゃダメ」と言われます。
42年生きてきて、何度言われたことか。
ただ、私、無類の犬好き。
幼少期は「ムツゴロウ王国を作る」って夢があったほど。
家族も犬が好きで、母親が、捨て犬を拾ってくるほどでした。
そんな私が、12年ぶりに、とうとう犬を飼うことを決意しました!
出会いは、熊本市動物愛護センターのホームページです。
我が家は小型犬しか飼えないので、犬猫の里親募集のお話を聞いても受け入れることができませんでした。
小型犬で捨て犬なんていないと思っていたんです。
そうしたら、岡山の旅館の女将さんが、小型犬の里親になっていて・・・まさか!と驚きました。
小型犬で里親を探している子がいたら、私も役に立てるかもしれない。
そんな気持ちで譲渡犬のページを見てみると
あらあら可愛いおばあちゃん犬がいるじゃないですか。
問い合わせると、「シニア犬なので、お別れが早い可能性が・・・」と言われ、
ますます我が家に迎えたくなりました。
だって、余生が短いなら尚更、あったかい家で、フカフカの布団で寝て、
おいしいもの食べて暮らしたいじゃないですか。
ただ、生半可な気持ちで連れて帰ってはいけません。だって命ですから。
さらには、私に何かあったときには、この子を育ててくれる人を見つけておかないといけません。
それが譲渡の条件でした。
そこで姉に相談すると、二つ返事。「いいよ」。
すでに犬を飼っている姉は、気持ちよく了承してくれました。
(過去にもブリーダーから連れ帰った犬がすぐに返却され、可哀想な思いをしているとSOSがあり、その子を引き取ってきた経験があります。返却された理由は「顔が怖いから」。ナンジャそら!)
ということで、事前に予約をして、二人で熊本市動物愛護センターへ。
待っていたのは、推定14歳とは思えない、元気いっぱいの「ペコちゃん」でした。
ベロがぺろって出ているから「ペコちゃん」。
歯のお手入れをしてもらえなかったようで、歯は抜けて、アゴはゆがんでいます。
でも、人懐っこいし、元気だし、シニア犬には見えない。
一度、家に帰り、姉と話し合い、我が家に迎えることを決意しました。
譲渡には、1時間ほどの講習を受ける必要があります。
研修を受けて、本当に大丈夫かを決意し、はじめて譲渡が決まります。
研修のビデオは、泣きました。だって、保護期間を終えた犬たちは、何も分からないままガス室で命を終えるんですから、、、。取材で何度かお話を聞いてきたけれど、やっぱり衝撃でした・・・
我が家に迎えて、ペコちゃんは「六花(ろっか)」という名前で暮らしています。
花を愛でるように、たくさんの人に愛されてほしい。
しかも、それが肥後六花だったら、時代を経ても愛され続けるに違いない。
と欲張って「六花」にしたんです。
我が家にきた六花は、初日から爆睡。
ご飯をもりもり食べて、思いっきり走り回る。
でも、段差は苦手だから、お手伝いは必要です。
動物病院では、年齢の割に元気! そして性格がいい!とベタ褒めしてもらえ、私が鼻高々(なぜ?)。
うちで暮らし始めて、あっという間に、「へそ天」で寝ちゃうのもたまらないです。
年の功とはいいますが、犬にもあるんだと感じている、この3ヵ月。
可哀想な保護犬のために・・・なんて思っていましたが、気づけば、私が癒され、充実した毎日を送っています。
六花。
我が家に来てくれて、ありがとう。
ちょいちょい六花ばあちゃんが登場すると思うので、お楽しみに〜。