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自分のきげんは自分で取る。

今月よりこちらでブログなんてものを書かせていただくことになりました。

「新型コロナウイルス感染症」という未知のウイルスに翻弄された世界を、自分が体験する日が来るとは思わなかった今春。来る日も来る日も自粛という名の生活が始まりました(今は自粛も解かれたけど、まだ恐る恐る〜〜です)。

そんな中、独身・恋人なし・フリーランスの「三重孤独」を背負ってこの孤独を耐え抜くには、何かアイテムが必要だ!という衝動に駆られました。

本はたくさんある。もうそれは本当にたくさんに。テレビも面白い(途中からすこし飽きた)。spotifyとradikoという文明の機器にも救われた(ヤマタツのサンデーソングブックを何回も聴いたなぁ)。だけど何か足りないなァと思った時に思い出し、押入れの一番奥から引っ張り出したのが、ニンテンドー3DSというゲーム機とドラゴンクエストIX 星空の守り人というソフトでした。これは私が10年前くらいに結婚式の二次会のビンゴで当てた戦利品と、インフルエンザにかかった帰り道にTSUTAYAで衝動買いしたソフトです。当時はすぐに飽きちゃって、やめたやめた〜〜と押入れにつっこんでそのまま日の目を浴びることなく、入院する友達に貸したりで、捨てずにここまできました。こんなに時間を持て余すこともないから、やってみるか〜と軽い気持ちで。

でも、怖いですね。人間ハマると、いつまででもできてしまう。

制する家族もいなければ、友人と会うために時間を作ることもないその時の私は、ただただ主人公のレベルを上げるために親指を動かすだけの道具。

しかし、なんでしょうね、急に飽きる時がやってきます。

うまくいかなかったわけでもなく、ラスボス目前なところで、急に「もういいや〜」スイッチが入り、3DS に見向きもしなくなる。画面の中の主人公が「え、え、もうちょっとだよ?」と言ってるだろうな〜と思いながら、そっと押し入れにしまい、静かに終わりを告げました。

え、なんの話?って思われそうですけど

「ごきげん」の話。そうそう。

その後に、このままじゃダメだと思い、いろどりを求めてずっと気になっていた花屋に行ったという話。

新町にある「ECHO」さんは、こぢんまりした空間の中に、ああ〜好き好きという花がそれはたくさん溢れていて。花を選ぶ時間って、大人になったなと思うのは私だけでしょうか。これと、これを〜って言ってる自分が、小さい頃に見てた母の仕草と重なったように感じ、私もそういう年になったんだなって。ECHOさんを気になってた理由が、花の種類もなんだけど、ラッピング。包む紙が透明になるだけで、こうも素敵に見えるのか!と、心が弾み、自分用なのにラッピングするという技をここで使いました。

かわいい。

家に持ち帰り、ひと通り写真を撮り、
合う花瓶を選び生け(といっても花瓶は3つ)

家に飾れば、おお、ええやん〜

とすっかりごきげんに。

自分のきげんは自分で取る。

それがドラクエじゃなくて、今の自分には花だったのか〜と納得し、
自粛中何度か花を買っては生け、色がある独居房(独身一人暮らし)を楽しんだのでした。

大塚淑子編集・カメラマン・ライター

1985年生まれ、福岡県八女市出身。熊本を拠点に編集者・フォトグラファー・ライターとして活動中。かためのプリンとコーヒー味のおやつに目が無い。

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